輪廻を駆ける(15:アウトドア好き)

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15:アウトドア好き

その日の夜、勝輝とジーはバイクで神奈川県の西側まできていた。勝輝の家までバイクで30分くらいの場所にある西丹沢まで戻ってきたのだ。

西丹沢は山々に囲まれていて美しい。バイクで走るととても気持ちがよく、勝輝はそんな地元の空気感が大好きだった。しかしこれから家に帰るとなると話は違う。勝輝は家に帰ってもどう過ごせばいいのかわからず、悩んでいた。

ジーと別れると話相手もいない一人の世界になってしまう。

それはジーも同じなのだが、そんな勝輝の気持ちを見透かしてなのかジーは勝輝に提案した。

「なぁ、カツキ、西丹沢のキャンプ場で一晩ゆっくりしないか?」「急いで家に帰る用事もないんだろ?俺がよくいくキャンプ場があるんだけど」「あぁ、いいね。行こう行こう」勝輝もジーに旅に連れて行って欲しいとお願いしようと考えていたところに提案されたので、断る理由は何もなかった。

勝輝もジーもアウトドアが大好きでキャンプは慣れたものだった。

ジーはキャンプ場に到着すると一番奥にある古びた東屋へ向かった。「ココが俺のお気に入りの場所さ。ほとんど誰も来ないし、雨が降っても大丈夫。中央で焚き火もできるからココでそのままよく寝てるんだよね」「ココなら楽でいいね。テントの準備も何もしなくていいじゃん!最高だよっ」

勝輝は小枝や火口となるものを集め、次に薪木を集めた。勝輝は動きも軽く数十分の間に一晩焚き火をしても足りるくらいの量の薪を集めた。

ジーはまっすぐな一本の棒を持っている。おいおい、まさかその棒で火おこしでもする気かと、少し離れたところからジーを見ていた。ジーはまっすぐな棒を板切れに押し当てた。自分の手のひらを合わせてスリスリと擦らせると、お次は手のひらの中に棒を挟み込んだ。そして擦り合わせながら一気に下まで回転を進めた。

下まで進むとまた上のほうに持ち替えて、再び擦り合わせながら下まで回転を進める。3往復目で煙がもわっと出てきた。火種を丁寧に火口に包むと優しく息を吹き込んだ。瞬間、火は起きた。きりもみ式で着火するなんて、すごいサバイバルスキルだ。

あたりは薄暗くなってきて、これから焚き火を楽しむにはちょうど良かった。「男は何も道具がなくても火を起こせるくらいのワザは持ってないとな!わははっ!」とても満足げに勝輝にワザ自慢をして見せた。何とも頼もしい限りである。

完結しています。全26章あります。

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