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小説

命懸けのサッカー観戦(6:救命救急)

ゲート広場の人だかりは、救急隊員の慌ただしい様子で騒然となっていた。スタジアムに向かう男性が突然倒れたためだ。「石橋さん!意識なし、反応ありません。呼吸、浅い。毎分20くらいです。脈、触れにくいです」
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命懸けのサッカー観戦(5:ビール)

スタジアムの中のいつもの席。ここに来るとなんとも言えない気分になるよな。俺はいつもこの場所で横浜が勝つことだけを信じて、試合を見守っている。俺がスタジアムに来ないと負けるんだよ、横浜ってチームは。いつでも俺が直接応援しなけりゃエールが届かない。
日常・雑記

命懸けのサッカー観戦(4:負けられない理由)

横浜のユニフォームは海の色、ブルーだ。俺は青が好きだ。子供の頃からずっと、青が好きなんだ。車も青。バイクも青。何か買うなら青しか買わない。
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命懸けのサッカー観戦(3:入場ゲート)

合までの時間調整は、駅ビルにあるカフェで静かにコーヒーを飲みながら小説を読むことだ。俺は試合観戦に余計な荷物を持ち込まない。いつも食事を済ませ、喫煙も済ませ、コンディションも完璧に整えている。唯一持ってきているのが、ポケットに収まるサイズの文庫本だ。
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命懸けのサッカー観戦(2:試合の朝)

嫁も息子も何時まで寝てんだか。いつも適当な俺だが、今日は大事な日だ。もちろん顔も洗った。髭も剃った。歯も磨いた。「タロ、悪いな、行ってくる」
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命懸けのサッカー観戦(1:飲み会)

また飲み会に誘われてしまった。俺は飲みの誘いは断らない主義だから、呼ばれりゃ行くけどよ。「加藤さん、今日は〝朝までコース〟っすよね?」「バカ言うな。俺は土曜日は忙しいんだよ。」
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夏の海風と記憶釣り(26:エピローグ)

六人揃っての豪華なグランピングは、あっという間に終わりの時間だった。「海斗くん、何から何まで準備してくれて、ありがと」結衣は海斗にお礼を言った。
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夏の海風と記憶釣り(25:夏休み)

"瑠璃にあんなに言って強引に海斗の元に行かせたけど、もし自分だったら行けるかな?本当は可哀想なことしちゃったのかもしれない"ハッキリと聞いた訳ではないが、きっと海斗なら瑠璃に優しくしてくれる。
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夏の海風と記憶釣り(24:父親)

海斗は航の家の長座卓に突っ伏して泣いた。「うぅ…、8月20日は父さんの命日なんだよ…。うぅ…、うぅ…」航は海斗の背中をさすった。
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夏の海風と記憶釣り(23:8月20日)

ネクタイピンを手に取った拓真はゆっくりとあの日の出来事を語り始めた。――18年前の8月20日の出来事だった。
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