就職活動の書類選考を送ったけど落とされてしまいました。
送ったのは履歴書、卒業見込み証明書、成績証明書です。
自分なりにキチンとまとめて仕上げた書類です!
なぜ落とされたのか、納得がいきません!
そうですか、 光輝さんも書類選考で落とされてしまったんですね。
納得がいかないという事ですが、何か理由があったのかもしれません。
私は業務上、新卒の人の書類選考をする事があります。ちょうど今日、書類選考を行いました。
そこで書類選考を行っていた全員が満場一致でNGを出した人物がいます。書類選考で落としました。
その人を落とした理由についてお教えしますので、是非参考にしてみてください。
書類選考で落とした人物
- 川田優希
- 年齢22歳
- 男性
- 理学部物理学科卒
- 2022年3月卒業見込み
- 成績優秀
- 趣味、天体観測
- サークル、天体観測
- 住所会社の近く
- 地元
大学に通っていて、留年や浪人もしていないので22歳の3月に卒業見込みです。そして新卒と言われている就職活動をしている人物です。
成績は優秀ですし、目立って悪いところなんて一つもありません。
履歴書、卒業見込み証明書、成績証明書
光輝さんも書類選考で落とされたということですが、 優希さんが送ってくれた書類も光輝さんと同じです。
履歴書と卒業見込み証明書と成績証明書です。
この3つしか送ってきていませんが、落とされました。
落とされた原因はどの書類か
優希さんが落とされた原因は履歴書です。
書類選考で落とされる人の多くは、ほぼ間違いなく履歴書でしょう。
どうして履歴書だって言いきれるんですか?
なぜかというと、成績書と卒業見込み証明書は送って当たり前だからです。
まず、卒業見込み証明書についてですが、私達は卒業見込み証明書なんて見ていません。5人いた書類選考担当の誰一人として卒業見込み証明書を見てもいません。
なぜなら、卒業の見込みがない人物は選考するまでもなく却下だからです。
卒業証明見込み証明書がなく、採用に応募してきた人がいたとしても「必要書類不足」で私達のところに連絡がこないのです。
次に、成績書ですが、成績書はみんな目を通してチェックします。成績書によって学校で優秀だったのか、優秀でなかったのかを想像します。
「優」や「秀」が多くついている人は成績が優秀です。
「良」や「可」が多くついている人がいたとしたら、かなりチェックの目が厳しくなります。「学校での成績が悪かったのなら、会社で仕事をしても良い結果を出せないのではないか?」と考えるからです。
でも 「優」「秀」「良」「可」 、その割合で不採用にするなんて基準を設けている企業も聞いた事がありません。つまり、成績書にも落とされる理由はない。ということですね。
そして注目の履歴書です。
履歴書にはその人の人柄そのものが色濃く表れます。
履歴書に書かれている内容について私達は議論しました。そして、その結果、優希さんを不採用にしました。
成績や学歴について
僕は東京の有名なT大学だし、成績だって学校ではトップレベルでした。だから成績書だって十分採用に有利になると思うんです。履歴書だけで判断してるなんておかしくないですか!?
書類審査をしているので、全部必要な書類です。
もちろん光輝さんが仰っているように成績書だって重要な書類です。成績が優秀な人のほうが有利かもしれませんね。
でも私の会社は履歴書を見ただけでも不採用にします。それだけ履歴書のほうが重要だということです。
私達の会社は生き物と同じです。新卒が多く欲しい時もあれば、新卒の人はあまり必要ない時もあります。採用担当だって、その都度変わったりします。
私が採用担当をしていたり、私ではない人が採用担当をしたり。だから生き物のようにその時々のシチュエーションで条件が変わる事があります。
私は10年くらい前に、本部長が一つの履歴書に目を通し、不採用にする瞬間に立ち会いました。本部長はこう言いました。
「字が汚すぎる!!
キレイに書こうとする丁寧さすら感じられない。この人は不採用にします」と。
採用基準に学歴や成績が重視されることは、あまり多くありません。
よく考えてみて下さい。学歴重視で企業がどんどん人材を採用するのであれば、有名大学出身者は引く手あまたです。就職先に困ることなんてありません。
現実はどうでしょうか?
有名大学出身の人だって何社も応募して、何回も書類を落とされ、そして苦労のすえに就職しています。
たしかに研究室の先輩も就職できずに困り果てていました。先輩はそこまで成績が悪かったわけではなかったです。
企業側からの単純な回答
書類選考に応募してくれた人を全員面接するなんてことはありません。
時間がかかるからです。
企業側の立場から言うと、時間や予算に限りがあるため、書類選考時点で「会う価値がない人」と判断すればその人は不採用となります。
光輝さんも「自分なりにキチンとまとめて仕上げた履歴書」と仰っていましたが、私達採用担当者は書いてある内容が刺さるか刺さらないかでしか判断できません。
刺さるか、刺さらないか。ですか…。
僕の履歴書ってどうだったのかな?
私は光輝さんの履歴書は読んでいませんが、刺さらなかったんだと思います。
例え光輝さんが何時間かけて作った履歴書だとしても採用担当の私達はそんなのわからないですから。
不採用にした優希さんの履歴書も全く刺さりませんでしたね。
履歴書の志望動機や自己PRの書き方
優希さんの履歴書ってどんな内容だったんですか?
どうして刺さらなかったんですか?
優希さんの履歴書は採用担当の人全員が興味を持てなかったのが大きな原因ですね。
履歴書に自由記入欄みたいなところがあるじゃないですか、あそこに志望動機や自己PRを書きますよね。そこをみんなで読んだんです。で、「どうしてウチに応募してきたんだろうね?」って感想に至ったんです。
優希さんの自由記入欄にはまず「志望動機」が書いてありませんでした。
私の会社に応募しようと思った理由が一切書いていないんです。不思議ですよね。私も何回も読みました。何回も読みましたがやっぱり書いていなかったんです。
そして、優希さんの書いていることは全て自己PRでした。
自己PRでは趣味の天体観測のことが書いてありました。自由記入欄は天体観測のことで埋め尽くされていました。
最初はできなかった天体観測が自分でもできるようになったこと、自分の身に付けた天体観測スキルをまとめた資料を作成して後輩へ継承したこと。その中でリーダーシップやプレゼン能力を身に着けつつさらに天体観測に没頭したこと。
そんな内容でした。その内容が私たちに何も刺さりませんでした。
私の会社は天体に関わる業務をしているワケでもなければ、望遠鏡に関係する事業をおこなっている企業でもありません。天体観測を推進する団体と連携しているわけでもありませんし、天体観測というキーワードそのものが私の会社に何も関係がない。
結局、自分のことしか書いていないのです。
僕のは志望動機は書いてあるけど、あまり具体的じゃないな…。採用担当の人が読んだら興味を持ってくれないかもしれない。
きっと光輝さんの履歴書も志望動機や自己PRが弱いのだと思います。書類選考が通らない理由、もう一回ちゃんと考えてみましょう。
応募する企業のことを調べて、どうしてその会社に入りたいのか?その会社に入ってから光輝さんはどんなことにチャレンジしたいのか?
具体的な志望動機と自己PRで勝負しましょう!
どこかの企業に応募した時の履歴書のまま使い回しているとか、絶対ダメですよ。ありきたりな文章や抽象的な文章は印象に残らないから不採用になります。
歴史ある企業や保守的な企業では、手書きの履歴書を好む場合が多いです。丁寧に書いて下さい。
光輝さんが大好きな彼女にラブレターを書くときの気持ちよりも情熱を注いで書いて下さい。
手書き面倒!とか言っている場合ではありません。手書きのほうが人柄や想いが伝わってしまうのですから、逆にそれを最大限に活かした履歴書を作成しましょう。
- 丁寧な仕事をする印象
- 応募の意欲を伝える情熱
- どうしても伝えたい文章
- 見てほしい自己PR
ベンチャー企業やIT系「いまどき手書き?」なんて違和感を持たれてしまいそうな企業にはパソコンで仕上げた履歴書を作成しましょう。
パソコンで仕上げる場合も伝える想いは一緒です。
- 丁寧な仕事をする印象
- 応募の意欲を伝える情熱
- どうしても伝えたい文章
- 見てほしい自己PR
書類選考で落とされてしまうのは悔しいと思いますが、企業は生き物。出会いも一期一会です。
もう一度履歴書をよく読み返してみます。
僕も履歴書が弱かった気がしてきました。
採用担当の人に刺さるような情熱的な履歴書にします
書類選考が通らない理由は「履歴書」です。
印象に残るような履歴書を作成して書類選考を通過しましょう。
あなたの就職活動、応援しています。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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