仕事を辞めてパチプロになります

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「白獅子さん、
 僕は仕事を辞めてパチプロになります」

そうやって
無邪気に私に話してくれた
カワちゃんについての記事です。

カワちゃんはパチプロになれたのか?

この記事を最後まで読んで
転職の参考にしてみて下さい。

カワちゃんとは何者?

カワちゃんとは会社の同僚です。
私よりも5個年下で、
無邪気な雰囲気で
可愛らしい人です。

お昼休みになると
いつもベンチで会話をする仲間の中に
カワちゃんはいました。
カワちゃんと私は
同じ課ではなかったので
会話をするのはお昼休みだけ。
最初はそんな関係でした。

「白獅子さんってお菓子好きですか?」

「うん。好きですね」

「じゃあ白獅子さんに今度
 お菓子買ってきます」

「え?買ってこなくてもいーよ」

何の話しがキッカケでこうなったか
まるで覚えていませんが
カワちゃんが
お菓子を買ってきてくれるようになりました。

課は違うし昼休みしか話しをしない、
そんな距離感の可愛らしい後輩。
あなたの近くにもいますか?

カワちゃんのお菓子

「白獅子さん、このグミ食べてみて」

「ん?どれどれ」

「…」

「…」

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「…」

「うんぎゃああ!
 何これ?」

「コレ白獅子さんのために
 わざわざAmazonで取り寄せたっす」

「コレをわざわざ私のために?」

「はい!そうです。
 一番きつそうなヤツを探しました」

そんな感じで、
カワちゃんは私を笑わせるためとか
困らせるためとかに
わざわざ全力投球をしてくるので
必然的に仲良くなっていきました。

カワちゃんとパチンコ

あるお昼休みのことです。

「白獅子さん今日の午後時間あります?」

「今日は暇だよ。なんで?」

「白獅子さんてパチンコ好きですか?」

「数回しかやったことないからなぁ。
 好きでも嫌いでもないよ」

「そっかぁ…」

「なんか言いたげですね。何ですか?」

「白獅子さんにお願いが…」

「なんでしょう?」

「お金あげるから、
 今日の午後パチンコやって欲しんです。」

「はぁ!?」

こんな突然の謎のお願いでした。
カワちゃんが私をパチンコに誘ったのです。
しかもお金あげるって何?
正直驚きました。

私はパチンコで
お金を稼いだことがないので
二度とやるもんか!って
思っていましたが、
お金を貰う代わりにパチンコをする
という謎の約束をしました。

「カワちゃん、お金がもったいないから
 あんまり長居はしたくないんだけど…」

「え?大丈夫ですよ。
 白獅子さんにはココに行って欲しいんです」

「ドアの近くの席ですか?」

「はいそうです」

カワちゃんが手書きで書いた
パチンコフロアのマップを見ながら
席を指定してきました。

「これ、お金です。
 このお金を使って、
 ココでパチンコをやっていて下さい」

「なんで私が?」

「いいから、いいから。笑。
 僕も仕事終わったらすぐ行きます!」

私はカワちゃんに言われたとおり
会社が終わるとパチンコへ行きました。
すると、カワちゃんが指定した席は
おばさんが座っていました。

あー、おばさんがやってるじゃん。
カワちゃん、席を指定するのはいいけど
さすがにお客さんがいたらできないですよ。
カワちゃんはまだ来てないし、
本当はあまりパチンコやりたくないので
帰ろうかな?

と、考えていたら、
おばちゃんが席を立ちました。

あれ?ラッキー!
偶然にも席が空いた。

そして私はカワちゃんから預かった
1万円でパチンコを始めました。
カワちゃんには悪いけど
カワちゃんが来る前に
この1万円が無くなったら帰ろう。

そして、15分。

パチンコは大当たり!
どんどん球がでます。

え?え?
ラッキー!
産まれて初めて
パチンコで儲かるかも~!

そうこうしていると
カワちゃんがきました。

「白獅子さん、ありがとうございます。
 出てますね~」

「え?あ、うん。
 ものすごい出てるよ。
 どうしよう」

「そのままずっとやっていて下さい。
 僕は向こう側のこの席にいますから」

そう言うとカワちゃんは
また手書きのフロアマップを見せて
自分のいる場所を示しました。

球は出続けました。
しばらくするとカワちゃんがきて

「白獅子さん、もう帰りましょう」

と言うので、
清算してパチンコ屋さんを出ました。

「いや~、白獅子さん、出ましたね~」

「うん。でたけど、
 最初のお金キミのだから全部返すよ」

「いや、1万円だけ返してくれたら
 残りは白獅子さんにあげますよ」

「いや、そういうわけにはいかない。
 それなら、このお金でどこかで食事でも」

という事で
夜ごはんを食べることになりました。

パチプロとの食事

居酒屋さんで
パチンコに勝利した
私とカワちゃんはビールで乾杯。

「いや~、今日はラッキーでした。
 あんなに儲かると思いませんでした」

「そっすねー」

「それにしてもカワちゃん、
 どうして、あの席を指定したんですか?」

「あの席ですか?」

「はい、私の座った席」

「最初おばちゃんいましたよね?」

「あー、そうでした。
 おばちゃんがいて18時頃帰りました」

「どうしよっかなぁ??」

「何がですか?」

「んー、白獅子さんならいいかなぁ~?」

「なんか言いたげですね。何ですか?」

「あの席に座っていたおばちゃんは、
 18時になると帰る人なんです。
 あのおばちゃんは13時頃に来て
 18時頃に帰る。
 僕が会社のお昼休憩の時に
 お店をチェックしに来た時、
 白獅子さんの台は
 xx回転まで回っていた。
 だから
 おばちゃんが13時から18時まで台を回すと、
 ちょうど会社が終わった時間が
 次のヒットの時間になります。
 だから、白獅子さんに
 あの台をお願いしたんです」

「え?なんでそんなことがわかるの?」

「はははー。
 僕にはわかるんです」

「はぁ、そんなもんですかねぇ。
 それなら私じゃなくて、
 カワちゃんがやればよかったのに」

「実は今日はもう一つの席のほうが
 すごい条件が整っていたんです。
 僕が座っていた席です。
 そっちは半年に1度あるかないかくらいの
 ビッグビッグチャンス!
 だけど白獅子さんのほうの席は
 3か月に1度あるかないかくらいの
 ビッグチャンス。
 そっちももったいなくて
 それで白獅子さんに
 助っ人に来てもらったんです」

「まっさかー!そんなのわかるわけ
 ないじゃないですかー。
 なんでカワちゃんは
 それがわかっちゃうの?」

「んんん、どうしよっかなぁ??」

「何がですか?」

「んー、白獅子さんならいいかなぁ~?」

「なんか言いたげですね。何ですか?」

「コレです」

そうして見せてくれたのは
フロアマップを描いていた
カワちゃんのポケットサイズの
汚いメモ帳。

そこには手書きで
謎の数字がビッシリ!!

「僕はあのお店で出る台、出ない台、
 出る日、出ない日、
 出る時間、出ない時間。
 全部調べ尽くしました。
 会社のある日もない日も
 必ずあの店に行き調査しました。
 そして、出る台がピンポイントで
 特定できるようになりました。」

まぁありがちな話しだけど
実際にそんな事があるのか?と
半信半疑でした。

でもカワちゃんの言う通りに
指示された台でパチンコをしたら
儲かりました。
それが事実ならよいのですが、
本当のところはよくわかりません。

「白獅子さん、僕は会社で稼ぐより
 パチンコで稼いでいるほうの
 月収のほうが多いです」

「え!?」

「びっくりしましたか?
 パチンコのほうが稼げるので、
 ぶっちゃけ仕事しなくても
 やっていけそうです」

「そりゃすごいですね。
 私より給料いいですよ、きっと」

「ははは、たぶん僕のほうが稼いでます。
 お給料より、パチンコのほうが稼げるので、
 僕は仕事を辞めて
 パチプロになりたいんです。
 どう思いますか?」

「どう思いますか?って、
 そうですねぇ…」

そして私は
一定の収入を得る事が出来ているのなら
パチプロも可能だろうと伝えました。
また、専業でやるという事は
趣味とは違う緊張感がある事や
ずっと同じルーティンの繰り返しを耐えられる
強靭なメンタルが必要だという事も
教えました。

カワちゃんと仕事のコラボ

私の会社は中小企業。
課が違うとはいえ、
色々な仕事をしていれば
色々なメンバーの
組み合わせがあります。

ある時、私はカワちゃんと
コラボする事になりました。

私のチームが作ったプログラムを
カワちゃん達の課で
テストするという仕事です。

仕事のミーティングのときの事です。
カワちゃんの上司が言いました。

「カワちゃんに白獅子さんのチームの
 テストを全部やってもらいます」

「え?全部!?
 全部、僕ですか?
 僕に全部は無理ですよ…」

上司は聞く耳を持ちませんでした。

「いや、カワちゃんならできる。
 今までだってできていた。
 今回の内容もカワちゃんならできる内容だ」

「え?でも、僕自信がないし…」

そう言うと、
今にも泣きだしそうなカワちゃんは
目に涙を浮かべているように見えました。

私はカワちゃんをフォローするように
上司に言いました。

「あのぉ、本人が自信なさげですが、
 どうしますか?
 もし大変そうなら
 我々もテストを手伝いますよ」

「大丈夫!」

上司は私を一蹴すると
カワちゃんに全テストを命じて
ミーティングは終了しました。

数日後、
カワちゃんの頑張りによって
テストはすべて完了しました。

カワちゃんの仕事

カワちゃんは調べたり分析したりする事が
ものすごい得意です。

ですが、いつも本人は自信がなくて
不安な表情を見せるのです。
パチンコをやっているときと
仕事をしている時はまるで
別人のようなギャップがありました。

「カワちゃん、どうしていつも
 仕事だと無理無理って
 言っているのでしょうか?
 キチンとできいるではないですか?」

「僕は調べてなんとかなっているだけです。
 ほんとは内容も理解できていませんが
 今までの傾向や過去の事例などから
 勘でテスト結果を書いて
 OKにしています」

「え?
 テストはやっていないのですか?」

「テストはやっています。
 でもOKかどうか聞かれても
 わからないんです。
 だから、実施して結果を見ても
 自信がないんです。
 僕は元々この仕事に向いていないんです」

望んでいない就職

カワちゃんは私にすべてを告白しました。
カワちゃんは父親に言われて
私の会社に入ってきたのです。

本当は「靴」が大好きで
靴屋さんで働きたかったという
「夢」がありました。

スニーカーを眺めるのが好きだそうです。

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父親に相談したところ
「靴屋になるために
 大学にいかせたのではない!」
と怒られ、無理やり促されて入社した、
という事でした。

驚くべき事は
全く望んでいない
エンジニア向けの会社で
それなり、そこそこ
仕事ができているのです。

それはカワちゃんの
調査能力、
分析能力を活かした手法で
半分は勘がまざったような仕事のやり方で
とても危うく
本人もそれに気が付いていました。

私もカワちゃんが
我々の会社の業務に
まるで適していないと感じました。

転職先について

「カワちゃん、なぜ君が
 パチプロになると言っていたのか
 よくわかりました。
 会社を辞めたいんですね」

「そうです。
 実はもう入社したときから
 ずっと、会社を
 辞めたいと考えています」

「会社を辞めるのは私も賛成ですが、
 パチプロになるのはどうしたものか?
 一番最適な方法とは思えません。」

「じゃあ僕は何になればいいんですか?」

「靴屋さんです」

「え?靴屋さんは絶対無理ですよ。
 父に怒られましたから」

「もう一回チャレンジしましょう。
 もしカワちゃんが会社を辞めてから
 お父さんに報告したら、
 怒りますかね?」

「そりゃあ、もう怒るに決まっています。
 絶対に無理ですよ。
 辞めてから報告するなんて
 絶対に無理です」

「じゃあ、お父さんが
 怒らない辞め方ってありますか?」

「父はとにかく自立しろ、
 自立して安定した仕事に就け!
 って言います」

「それならじっくりいきましょう。
 まずお金をガッツリためて、
 靴屋さんの専門学校に入れるくらいの
 資金を自分で積み上げるのです。
 そして、靴屋になるために
 自分で積み上げたお金で
 専門学校に通いたい!
 ってお父さんに相談してみましょう」

「それなら、父も認めてくれますかね?」

「自分で貯めたお金で
 熱意を伝えたら、
 文句は言えないのではないでしょうか?」

「そうですね。それしかないかも。
 でもどのくらい貯めればよいのでしょうか?」

「うーん、当面の生活費から何から何まで
 自分のお金でやり繰りする!
 って言うためには
 500万くらいは貯めてるのが理想ですが…。
 まぁ、あんまり現実的ではないですね。
 カワちゃんにはパチンコがあるとはいえ、
 500はキツいですよねぇ~。はぁ~。」

「え?500でいいんですか?」

「…」

「…」

「…」

「…」

「え!?500でいいかって?
 どういう事!?」

「僕いま、600万貯金あります」

「え?え?え?
 どうしてそんなにお金持ってるの?」

「パチンコです。」

愕然としましたね。
パチンコでそこまでお金貯めれるなら
本当にパチプロを勧めて…。

いやいや、そうではないです!!

パチプロは想像以上にストイック。
お給料のように毎月の生活費が
保証されていなければ、
精神的にツライ生活が待ち受けています。

社会的な信用もありません。
それこそお父さんに怒られます。

その後

カワちゃんは地元に帰りたいという理由で
退職をしました。
お父さんに事情を説明して
自分の資金で専門学校に行き
数年後には念願叶って
無事に靴屋さんになりました。

自己分析や自分を知るために
やりたい事や夢を整理するのも
一つの手段です。

カワちゃんのように
家族になかなか相談できずに
今の所に流れついてしまった
という人もいます。

人の人生は
どこで何が変わるか解りませんが
嫌なものを無理やり続けていく事は
したくありません。

自分の気持ちに正直に!
自分の気持ちに素直に!

あなたはカワちゃんと同じように
いまの会社でいいのか?と、
不安を抱えてはいませんか?
コチラの記事も是非
読んでみてください。



最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。

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