円満退社はありえない!?いえ、可能です。

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会社を辞める時は
円満退社で辞めて下さい。

円満退社なんてありえない!
と、仰る方も大勢いますが、
不可能ではないのです。

円満退社で
会社を辞めるには
努力が必要です。

何も努力せずに
退職届を提出すると、
退職をよく思わない人達に
恨まれてしまいます。

この記事を是非最後まで読んで頂き、
あなたが会社を辞める時の
参考にして頂ければ幸いです。

私の会社で実際に見事、
円満退社を果たした
Tさんのエピソードを紹介します。

円満退社したTさんについて

円満退社した人物

・Tさん
・当時26歳
・職場の人間関係は良好
・仕事はできないタイプ
・細マッチョ体系
・スポーツマン
・笑顔がまぶしい
・勤続年数5年くらい

Tさんはスポーツマンで
いつもニコニコとしていて、
誰からも好かれるような
愛されキャラです。

上司や先輩の言う事も
真剣に聞く事ができます。

普段の会話も明るく
誰とでもコミュニケーションが取れる
好青年です。

Tさんが退職を希望した理由

誰からも慕われていた
Tさんですが、
大きな欠点がありました。

それは
仕事ができない、
という欠点です。

できないというよりは
周囲の人間と比較して
著しくスキルが低いのです。

Tさんはいわゆる
文系の出身ですが、
なぜかエンジニア系の
我々の会社に入社してきました。

若くフレッシュだったTさんは
文系出身でしたが、
「プログラミングが
 できるようになりたい!」

という明確な意気込みがあり、
リクルート採用では
その明確な将来ビジョン1本で
採用を勝ち取ったのです。



入社後、数年が経過し
Tさんは疲弊しきっていました。

工学部出身の
理系の人達と比較すると
仕事の覚えが
悪かったからです。

覚えが悪いというより
「こんなことも知らないのか!?」
とよく怒られていました。

それも当然です。

他の新入社員の方々は
プログラマーや
エンジニアになるべく
工学部や工業高校を
卒業してきたのに対し、
Tさんは文系出身。


学んできている
知識量が違いすぎます。




入社数年経過したTさんは、
少し先輩の立場から
新入社員に
社内ルールなどを
教え込んでいました。

私たちの上司は
いつもTさんを気にかけていて、
Tさんでもできるような
仕事を探しては
指示を与えていました。


そんなある日、
一人の新入社員が
Tさんと一緒に
仕事をする事になりました。

数日するとTさんより
多くの仕事をこなす
新入社員。

その隣で
必死に作業を続ける
Tさん。

1カ月もするとチーム内でも
「新入社員をメイン担当にして下さい」
と言う方も現れ始めました。
こうなってくると、
いつまでも同じ場所で
作業をするのも難しく、
TさんはそのProjectから外され、
新入社員が
メイン担当となりました。

Tさんの苦渋の決断1

やがて、
Tさんは自分の仕事に対し
自身を無くしてしまいました。

仕事ができるようにならない
という自覚から
退職を希望したのでした。

Tさんは持ち前の明るさを
失っていましたが、
仕事を辞めたい理由を
明確に自覚していました。

Tさんは
嘘偽りなく上司と私に
退職の件を相談してきました



Tさん
「入社時の自分の考えが甘かったです。
 現実はとても厳しい事を知りました。
 このまま、
 この仕事を続けていく
 自信が無くなりました。

 皆さんにも
 迷惑をかけているので、
 勝手な事を言って
 申し訳ありませんが
 私は退職して
 別の仕事を探すことを
 考えています。」

上司
「そうですか、
 退職を希望されるまで
 想い悩んでいましたか。」

Tさん
「最初の頃は
 それでも頑張ってきたと
 思っているのですが、
 次第に差が広がるのが
 自分でもわかり、
 新人の方にも
 すぐに追い越されてしまい、
 自分としても
 今の職種が合っていないと
 思い知らされました。
 毎日が辛いです

上司
「Tさんの考えは
 よくわかりました。
 今日は退職届を
 持ってきていませんね?」

Tさん
「はい。
 退職届は必要ですか?」

上司
「会社を退職する場合は
 退職届が必要になります。
 ですが、
 できればまだ
 提出しないで欲しいです。」

Tさん
「私も
 いつ退職届を提出すればよいか
 相談したかったのです」


「Tさんが退職するとなると
 チームも混乱してしまいます。
 今はこのまま
 今のProjectに集中し、
 数日後に、
 また3人で相談しましょう。」

Tさん
「わかりました。
 一旦普段の業務に集中して
 数日後にまたお願いします。」


このようにして、
Tさんの苦渋の決断
退職希望の話しは
上司と私に伝えられたのでした。

Tさんが退職する事に対するチームの反応

Tさんは
最初に上司と私に
相談をしてきましたが、
Tさん自身が
周囲の方と会話をする中で、
次第に退職の意向が
チーム内の噂で
広まって行きました。

すっかりTさんの退職が
広まった頃には
チーム内から様々な意見が
溢れ出てきました。

チーム内で出た意見

・どうせ辞めるなら
 すぐにいなくなって欲しい

・チームを裏切るなら
 もう親しくする必要はない

・Tさんがいなくなっても
 業務は問題なく引き継げる

・辞めるのは止めないが、
 今の仕事は残していかないで欲しい

・Tさんみたな元気な人が
 いなくなるのは寂しい

・Tさんでないと
 コミュニケーションがとれない
 お客さんがいるので
 辞められると困る

・Tさんがいなくなると
 活気がなくなる

・Tさんにできる仕事がないか
 皆で話し合いたい

Tさんは
面倒見がよかったので
若い方々にとっては
太陽のような存在

仕事ができる、
できないに関わらず
いてくれると頼もしい存在。

逆に年配の方々にとっては
仕事のできない
お荷物のような存在

仕事ができないなら
辞めるのも、仕方なし。
現実はそんなに甘くない
といった感じ。

Tさんの苦渋の決断2

最初の相談から
1カ月ほど経過していました。

Tさんの今後について
何度か話し合う中で
分かった事があります。

Tさんは
本当は今の会社を
辞めたくはないのです。

そして
辞めるギリギリの日まで
一生懸命頑張る意思もあります。

その想いから
話しは転職の方向へと
発展していきました。

Tさん
「そろそろ、
 退職届を
 提出しようかと思います」


「もう次の転職先の
 当てはあるのですか?」

Tさん
「いえ、まだありません。
 実家に戻って
 親の自営業を手伝う予定です」


「親御さんは
 なんて言っていますか?」

Tさん
「戻ってきても
 お給料を払えるほど
 楽じゃないから
 次の仕事が決まるまで、
 数カ月限定という条件で
 戻る事になっています」

上司
「Tさん、
 退職届を出さずに
 もう少し頑張れますか?
 一緒に他の部門や派遣先、
 あるいは転職先を
 探してみましょうか?」

Tさん
「え?
 そんな事できるのですか?」

上司
「できるかどうかは
 わかりませんが
 探してみましょう」

Tさん
「もし自分が活躍できる場所を
 一緒に探して下さるなら
 まだ頑張ります」

Tさんのズボンのポケットに
退職届が入っているのが
見えていました。

周囲に退職の件が伝わり、
冷たくされる場面もあり、
限界に来ていたのだと思います。

この時の相談会で
退職届を提出するつもりだったことは
明確でした。

それでも上司は
退職届を出させようとは
しませんでした。

それからというもの、
私は営業回りや納品、
出張に行くたびに、
いつもTさんと一緒に
行動を共にしました。

Tさんの転職先

ある日、
「Tさんでないと
 コミュニケーションがとれない」
と言われている
お客様のEさんの元に
納品に行くことがありました。

もちろん納品へ向かうのは
私とTさんです。

お客様のEさんは、
なぜ、Tさんでないと
コミュニケーションがとれない
お客様なのか?

それは、Eさんが
若者が大嫌い
年配の方なのです。

いつものように
若者の事を愚痴っては、
鋭いまなざしを浴びせ、
元受けだろうと下請けだろうと、
お構いなしに
若者に指摘してくるタイプの方でした。

決して悪い人ではなく、
志が高い方なのですが、
そんな性格だったため
避けられがちなのです。

Tさんは
Eさんが怒っても愚痴っても
あまり気にせず
ニコっとしていたので
自然とコミュニケーションが
とれていたのです。

その日、
Eさんが私達が帰る時に
ポロっと口にしたのが
「根性ないからすぐに辞めちまう」
という一言でした。

こんなセリフを聞いていたら
誰でも嫌になります。

でもこの日の
私は違いました。

ココだ!

とピンと来たのです。

その後
納品を済ませた私とTさんは
すぐさま上司の元へ。




「Eさんのところで
 若者が辞めたらしく
 困っていました。
 26歳の根性あるスポーツマン、
 会ってみないか?
 と連絡して下さい」

上司
「え?Eさんの所?
 それは以外!
 ありかもね!」

Tさん
「そんな急に連絡しても
 いいものなんですか?」


「Tさん、
 Eさんのところで
 頑張る自身はありますか?」

Tさん
「Eさんのいる会社なら
 これっぽっちも
 不満はありませんが、
 我々の会社から申し出るのは
 図々しいと思われないでしょうか?」

上司
「図々しいかもしれませんが、
 話せない人じゃない。
 とにかく電話して
 聞いてみよう」

と、その後は
とんとん拍子でした。

Eさんは根性あるスポーツマンなら
是非あってみたいという事で、
数日後に面接が決まりました。

Eさんには
「実はワケあり、
 仕事ができない人物で困っている。」

という事も伝えたうえで
Tさんを面接へ向かわせました。

そして、
見事に転職成功となりました。

チーム内では
Tさんがお客様の会社へ
転職になる事を発表し、
皆から激励を受けての
円満退社となりました

円満退社に必要なこと、まとめ

Tさんの事例からもわかるように
円満退社をするためには
辞める会社に対して
「悪意がない」事が
必須条件になります。


あなたも
一度は退職を考えたことが
あるかもしれませんが、
円満退社の努力を
考えた事はあるでしょうか?

どうせ辞めるのだからと
自暴自棄になり、
有給を多くとる、
早く辞める、
引継ぎなんてしない、など、
自分の事だけを
考えていませんでしょうか?

不満がたくさんたまっている、
我慢できなくなったので退職する、
という理由では
円満退社は絶対起こりません。

さっさと退職届を出して
嫌いな上司の評価を下げてやろう、
なんて考えている人は
辞めるまでの数日で
強烈ないじめに合います。

辞められる会社側は、
有給全部使うつもり?
引継ぎはどうするの?と
退職を迷惑としか考えない傾向
あります。

ですので、
辞める会社側に
サポートしてくれる協力者
が必要になってきます。

円満退社は可能ですが
非常に難しいです。

円満退社をするには
努力が必要なのです。

色々な人の事を
考えなければなりません。


辞める立場、
辞められる立場、
双方の立場を理解し
努力をする必要があります。

退職するあなたに対して
本当に理解のある人は、
あなたが会社を辞めても
ずっとあなたを
サポートしてくれるはずです。

おまけ

多くの退職者を
サポートしてきた私が
今思い出しても
Tさんの退職は
極めて稀な「大成功」です。

その後、
町でTさんに会ったら、
いつも通り元気で、
笑顔がとっても素敵でした。

お子さんを連れていて
優しいパパになっていました。

お互い気持ちよく
現状について
ざっくばらんに
会話もできました。

今も双方お付き合いのある
企業同士でもあります。

分かれ際
Tさんの乗りこんだ車を見たら
「BMWかよ!」
って心のツッコミが
出てしまいました。

転職成功でお金も稼いでる。
私もさらに
頑張ろうと思いました。

最後まで読んで頂き、
ありがとうございます。

退職に関する記事は
ほかにもありますので、
もしよろしければ読んでみて下さい。




最後まで読んでいただき
ありがとうございました。

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