経営者、管理職になると、たくさんの部下を持ち、そして色々な意見を聞く事になります。
でも
「辞めたい奴は辞めればいい」
という言葉。
あなたはこれを言ってはいけません。
内緒ですが、私は自分の部下に対して「辞めたければ辞めろ」と思っています。私が自分の部下に対して思っている事はまだあります。
「一緒に頑張りましょう」と思っている事です。
矛盾していると思いますか?
でも、深く考えれば矛盾していないのです。あなたに部下がいるなら「辞めたい奴は辞めればいい」
とは、決して口に出してはいけません。
管理職である私の覚悟をあなたにもお教えしますので、この記事を最後まで読んで参考にして下さい。
辞めたい奴は辞めればいい
辞めたい奴は辞めればいい、とついつい言いたくなります。
そこには色々な理由があります。
辞めると決心した人の気持ちは変え難いです。辞めたいと思っている部下を説得して、やる気をださせて、「やっぱり辞めません!」と言うまで気持ちを切り替えてもらうための労力。
それは途方もない労力であり、大変な事です。
仕事を教えるよりも遥かに大変な事です。
「辞めたい奴は辞めればいい」の言葉の裏には以下のような意味があります。
・あなたの代わりはいくらでもいるから
辞めたければどうぞ
・やる気のある新人を育て直すので
辞めたいなら辞めて下さい
・説得しても辞めるつもりなら
早く辞めてもらったほうが
お互いのためです
・辞めたいという事は
仕事があっていないという事です
若いうちに転職して下さい
・私のやり方に
ついて来れないなら
辞めてもらったほうがいいです
どれもこれも
酷いですね
酷いですが、経営者、管理職のあなたの苦悩が現れていると思います。
「辞めたい奴は辞めればいい」と言われた人間
「辞めたい奴は辞めればいい」を言われた人はどんな気持ちでしょうか?
以下のような意見がでます。
・そんな酷い事を言う人は
管理職失格だ!
・辞めればいいなんて発言、
パワハラです!
・それって脅迫ですよね?
訴えたほうがいいです!
・こんな酷い事を言う人間が管理職?
最低だウチの会社は!ブラックだ!
こちら側も
酷い荒れようですね
酷いですが、言われた立場からしたらそう思うのかもしれませんね。
なぜ言ってはいけない?
「辞めたい奴は辞めればいい」という言葉は言ってはいけません、とお教えしました。
なぜ言ってはいけないか?
それは、
マイナスの事柄しか、発生しないからです。
論争のタネにしかならず誰も得しない事なのです。
「辞めたい奴は辞めればいい」という言葉を真に受けて本当に辞める人もなかなかいません。
それよりもあなたが「辞めたい奴は辞めればいい」と言った事によって、辞めたいと思っていない人も辞めたくなる。
そんな、可能性がでてくる。
そちらのほうが問題です。
管理者の苦悩
あなたが「辞めたい奴は辞めればいい」と言ってしまう理由。あるいは言いたくなってしまう理由。
私には痛いほどよくわかります。少なくともあなたは管理する立場に選ばれた人材。会社にとって必要な人材なんです。
それでもあなたより立場の上の人間は容赦なく色々な事、無茶難題を問いかけてきます。
部下の管理、売上の報告、ノルマの達成、部下の育成、会社の発展、経費の削減、…。
これだけ言われてさらに若い人材の離職率の件までこちらの課題にされたらたまりませんよね?
あなたが抱える諸問題を解決するにはどうしたらよいのでしょうか?
あなたの諸問題を解決するためには部下のチカラが必要不可欠です。
管理職の板挟みについて考え方を紹介していますので、そちらも合わせて読んでみてください。
「辞めたければ辞めろ」と「一緒に頑張りましょう」は共存する
「辞めたい奴は辞めればいい」と考えるのは正論だという事です。「自分の思うままに生きなさい」と言っているのと同じですよね?
私から言わせてもらえばですね「辞めたい奴は辞めればいい」なんて言われなくたって
私は「私が辞める」と判断したら
いつでも辞めます!
って事です。
当たり前です。辞めたいから辞める。何を怒ることがありますか?辞めたくなければ辞めない。ただ、それだけです。「辞めたい奴は辞めればいい」なんて言われたってカチンとこないんですよね。
だって普段から「辞めたければ辞める」、「自分の思うままに生きる」って決心していますから。
ですが、言われるほうはあまり深くは考えずパワハラだ、ブラックだと騒いでしまうものなのです。部下とは若く、幼く、甘ちゃんだと言う事です。これは多くの場合がそうであって、もちろん当てはまらない部下もいますよ。(怒らないで下さいね)
管理職であるあなたが管理職という立場に選ばれた事、今まで仕事を頑張ってきた事、数字のノルマを達成できず苦悩している事、そんな事を部下達は考えた事もないのです。
「辞めろ」というキーワードに
「ムッ」っときた。
それだけの論争でしかないんですよ。
管理職のあなたは「大人」です。
部下達をまとめるリーダーであり、会社にとっても必要な人材。当然、部下よりも多く給料を貰っているでしょう。であれば、少し冷静になって「辞めたければ辞めろ」と言いたくなった時は「一緒に頑張りましょう」と言い変えてみて下さい。
あなたが言うべきセリフはこうです。
辞めたければ辞めてもいいです。
あなたの思うままに生きて下さい。
もし辞めずに
会社にいてくれるのなら
私のチームで
頑張ってくれませんか?
私にはあなたが必要です。
一緒に頑張りましょう。
どうですか?
部下にちゃんと言えますか?
照れくさいですがちゃんと言えるように頑張って下さいね。
「辞めたければ辞めろ」と「一緒に頑張りましょう」は矛盾していないのです。
「辞めたければ辞めろ」と言われて次の日から会社に来ないような部下は、もうそれでいいですよ。忘れましょう、その人の事は。追いかけて説得するだけ無駄になると思います。
実際にそういう人もいます。もしかしたら聞くことがあるかも「辞めたければ辞めろって言われたから辞めてやったよ」なんてセリフ。
「へぇ~」って聞き流せばいいんです。どっちもどっち、50歩100歩というやつですね。
それよりも「辞めたければ辞めろ」と言われてもだれも会社を辞めません。
会社を辞めずに残るのなら「一緒に頑張りましょう」で乗り切りましょう。
そうすればあなたの苦悩は部下達の活躍により少しずつですが解消していきます。
まとめ
「辞めたい奴は辞めればいい」はよく考えれば当たり前の事。
辞めたい人が会社を辞める。当然ですよね。だけど、言われてカチンとくる人もいる。それなら言わないように気を付けてプラスの言葉で盛り上げていきましょう。
あなたが「辞めたければ辞めろ」と言いたくなるくらいツライ想いをしている事も部下達が成長すればきっとわかってくれる日が来るのです。
重要な事は、辞める話しではありません。これからの未来をどうやって乗り越えていくか?です!
辞める話し、辞めさせる話し、辞めた話し、その話しは早い段階で切り上げて、未来の話し、これからの将来の話し、自分達の進むべき目標の話しをしましょう。
そっちのほうが楽しそうでしょ?
最後まで読んで頂きありがとうございました。
リーダーとしての成長
部下に期待する上司の方、ピグマリオン効果について知らない人は是非コチラの記事も読んでみて下さい。
経営者やマネージャー、管理職の人は極端に学びの場が少ないですよね。
私も実際、管理職なので学びの少なさを感じています。自己啓発しながら自分が成長していけるように工夫していますが、独学ではなかなか難しいものです。
ですので、色々な講演を聞いたり、セミナーへ参加したり、コーチングを受けたりと、専門家の人達のチカラを借りて勉強しています。
もしあなたに専属トレーナーがついて、部下の育成方法を教えてくれるとしたら、専属トレーナーをお願いしたいと思いますか?
あなたが本気でチームを成長させたいとお考えなら、リーダーにトレーナーをつけることをおススメします。
自己成長に限界を感じたり、部下の成長が停滞しているなら、専門家のチカラに頼ってみましょう。
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