「やったことがないからできません」という言葉。
これを聞いた時に私は驚きました。
やったことがないからやるんじゃないの?やったことがないとできないの?という単純な疑問が浮かびます。
あなたがもし「やったことがないから…」という理由を述べるとしたらよく注意して使って下さい。
「やったことがない」
かなり危険なキーワードなので解説していきたいと思います。
キャリアアップ面談
キャリアアップ面談とは、出世するかどうかを本人と相談する面談の事です。
私は中間管理職なので、役職について欲しい部下がいるとキャリアアップ面談をして、本人とこれからの未来について面談をします。
先日のキャリアアップ面談の時のことです。
私は部下に「将来マネージャー(中間管理職)として頑張っていって欲しい。とお願いしたら、やってくれますか?」と聞きました。
すると部下は「やったことがないからわかりません」と答えました。
そりゃそうです。
やったことがないから「わからない」でしょう。
やったことがないことに対して、チャレンジする気持ちはありますか?と、意思をうかがっていますが、本人は聞かれてとっさに「やったことがないからわかりません」と答えただけでした。
お願いしたらやってくれるのか、それともお断りされてしまうのか…。
私はそれ以上深くは問いたださずに、業務についてあれこれと雑談を重ねて「また話しましょう」と約束してキャリアアップ面談を終えました。
やったことがないことについて
今までの人生でやったことのないことは難しい。そう考えてしまうのは当然です。
あなたもいい大人、色々な経験をしてきました。
その大人なあなたが、今までに経験したことのない「やったことのないこと」だとしたら、難しいこと以外思いつきません。やったことないことは全部難しい。
あるいは、やったことがないことは「なるべくやりたくない」。そう考えていませんか?
特に仕事に関してはより顕著です。
やったことがない仕事は、時間もかかるし、失敗もするだろうし、不安な気持ちになるだろうし、とにかくいいことが思い浮かびません。
初心者という考え方
この世の中は常に進化を続けています。
つまり、どんどん新しいものが出現してくる世界です。
あなたが仕事に使っているツールも際限ないアップデートが適用され、どんどん進化してしまいます。慣れ親しんだ、windowsでさえ、どんどんアップデートされ、今やwindows10。もうすぐwindows11です。
あなたがどうやってツールを使っていたとしても、時代とともに訪れるアップデートがあれば新人ユーザーと同じ、初心者です。誰でも初心者だということですね。
強制的に初心者に引き戻されるということに、常に注意するべきです。
初心忘れるべからず
「初心忘れるべからず」ということわざを聞いた事はあるでしょうか?有名なことわざなので聞いた事があると思います。
最初に始めた時の気持ちを忘れずに、最初の気持ちに戻って気持ちを改めましょうね!ということです。
最初の志に気持ちを戻すことはとても意味がありますよね。始めた頃のチャレンジ精神やワクワク感というものは勢いがあります。慣れてきた、あるいは飽き飽きとしてきた時期にこそ、初心に立ち戻って「どうして始めようと思ったのか?」ということを自問自答したほうがよいのです。
始めた時の自分の気持ちは「こんな感じだった」という気持ちを思い出してみて下さい。
やったことがないから…と、言わない
私は「やったことがないから…」と言わないようにしています。
それはあるエピソードがキッカケです。
とある仕事で、私の先輩がお客様から仕事の依頼をされました。
お客様はこう言いました。
「あなた達にこれをやって欲しい!チャレンジしてみてくれませんか?」
先輩はこう答えました。
「やったことがないので、できません!」…と。
この仕事は失注しました。注文を貰う事ができず、仕事をやらせてもらえなかったのです。
先輩も私も仕事が無くなってしまい、それはそれはツライ目に合いました。
先輩が「やったことがないので、できません!」と言った時に、私は何も発言することができずにただ先輩の後ろにいただけでした。
先輩はお客様に「いつものように慣れ親しんだ、やったことのある仕事をください」と言いたかったのでしょうが、そんな都合のいい話しはありませんよね?
「できません」と言えば、お願いされることはありません。
「やったことがないから…」と発言してはいけなかったのです。
この時に先輩が回答すべき答えは
「やったことはありませんが、チャレンジさせてもらってもよいのでしょうか?」です。
この時の教訓から「やったことがないから…」という言葉が、とてもネガティブで弱いと身に染みました。信用を失ってしまうキーワードいうことを、私に意識させるようになりました。
やったことがないのが当たり前
赤ちゃんはやったことがないことばかりです。
赤ちゃんは食事もトイレも散歩もやったことがないことばかり。でも、やったことがないのが当たり前。「できません」なんて言いません。
私の息子は現在小学生です。何か新しい玩具や遊びがあったとしても「やったことがないからできない」とは言わないでしょう。
彼が私に言う言葉といえば
「これって、どうやるの?」
それだけです。
あなたの目の前にやったことがないことが現れたらどうしますか?「これって、どうやるの?」とか、「それって、なに?」とか、「私もやってみたい」とか、そんな言葉はでてきますか?
やったことがないものはできなくて当たり前。どうやるのか、教えてもらうなり、失敗しながらチャレンジするなりして覚えていかなければなりません。
仕事やキャリアに関わる問題
「やったことがないから…」という言葉にはチャレンジをしたくない、失敗をしたくないという弱さが隠されていて、出世のチャンスや仕事を貰えるチャンスを失うことがあります。
やったことがないことが目の前に現れた時、応える言葉は
「やったことがないけど、チャレンジしてみてもいいですか?」
というポジティブなチャレンジ精神です。
「やったことがないからできない」という言葉はあり得ません。なぜなら、やったことがないのだから、「できるか、できないかは、やってみないとわからない」ということです。
やったことがないものを「できない」と決めてしまっているのは、心の弱さです。
あなたは今までの人生のどんな時だって、やったことがないことにもチャレンジしてきています。そして、その多くはやったことがないことでも1発でできています。
私は「やったことがないから…」という言葉を心の奥に封印して過ごしています。だから、課長になって欲しいと言われた時にも「はい、一生懸命やらせていただきます」と応えることができました。
将来、部長になって欲しいと言われても、社長になって欲しいと言われても、私が「やったことがないからできません」と言うことはありません。
まとめ
「やったことがないから…」なんて、言わなくてよい言葉です。
何か声を掛けてもらえた時点で、期待されているということ。
全部、全力でチャレンジあるのみです!!
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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