会社で失敗、損害を出した責任はどうとるべきか。

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会社で失敗、損害を出した責任はどうとるべきか。
会社で失敗、損害を出した責任はどうとるべきか。

過去に私は顧客から借りた数百万円の装置に間違った取り扱いをし、一瞬で装置を壊してしまった大失敗をしました。

あなたの会社での失敗と私の失敗。共通することがあるかもしれません。

あなたと私の失敗、それほど違いがあるとは思えません。

ぜひこの記事を最後まで読んでいただき、あなたの失敗を乗り越えて下さい。

損害はいくら?

600万円の装置を借りていた仕事ですが、私が売り上げる予定だった金額は20万円くらいです。まさに大失敗です。何をどうしてもマイナスで、大赤字です。

フリーランスや個人企業でこれをやってしまったら600万円を弁償しますか?

そもそも600万円の装置を借りる仕事なんて、怖くて請け負えないですよね。

企業間の取引きが開始される前にはNDAという秘密保持契約を締結しています。これは企業間で情報漏洩などを防止する取り交わしです。

企業間の業務委託契約の中には瑕疵担保責任というものがあり、どちらかが損害を与えた場合受け持つ責任について取り決めをしています。

私の壊してしまった装置は600万円。

もうね、絶望しましたよ…。

失敗した時の話し

私は壊してしまった装置のことを即座に上司へ報告しました。

その時の上司は私を責めるでもなく、詳細に現状の説明を聞いてくれて冷静に物事を判断してくれました。上司は数時間後、現状をしっかりと把握したうえで顧客に私の失敗を報告しました。

当然、顧客は「どうしてくれるんだ」という反応を示され、激怒しました。修理費用を調べてから連絡するという事で我々はしばらく連絡を待つことになりました。

3日後、顧客から示された修理費用は120万円でした。

新品を600万円で購入するよりは安いですが、それでも大変な金額です。

その後、私は上司と相談し、どうして装置を壊してしまったのかを説明に行くことにしました。

経緯について説明する

説明当日、顧客の担当者、その上司、その部門の部門長が立ち合いました。

私の会社からは私と上司と2人です。

全員が悲しげに壊れた装置を見つめていました。その時のその場にいた全員の表情を覚えています。

装置を見つめながら眉をひそめた皆さんの顔、忘れられません。

顧客の担当者が「説明をお願いします。」と言い、私は淡々と事実を素直に説明しました。説明をする私の手は震えていました。

説明を終える頃には私の喉はカラカラに枯れ、まるで生きた心地がしませんでした。

正直、この時、私、泣くかと思いました。

説明しながら、なんて単純でアホくさいミスで壊してしまったのかと…。皆さんの「あーあ~…」という雰囲気。

肩をガックリと落とした残念感。私だって壊したくて壊したのではなく、皆さんもそれをわかっているのですが、どうしようもない、行き場のない残念感でした。

「事実詳細は分かりました」と言われ、あとはどうするのか顧客の判断にゆだねる事になりました。

とても気まずくて重い雰囲気の打ち合わせでした。きっと「弁償しろ!」てコトになるのでしょう。

その後の解決方法

会社に帰ったあと、契約上の瑕疵担保責任を改めて確認すると、やはり我々が借りたものと同等のものを顧客へ返却する以外に方法はなく、私と上司は自社の上層部に修理費用120万円を出してもらえるように説明するしかありませんでした。

「いったいどうした?」と上層部からの質問があり、私の上司が経緯を説明しました。上層部の険しい顔。「もう私はクビだろうな」と、そんなことも考えました。

上司が一生懸命説明してくれている脇で石のように押し黙った私はもう半分死んだようになっていました。

その後、急展開ですが、私の大失敗は企業同士の話し合いによって、解決されました。それもあっさりとです。

責任を取る話しや弁償をする揉め事には発展させず、企業同士の今までの信頼関係の元、業務方針を軌道修正する事で対応してくれたのです。

それは、壊れた装置をそのまま組み込み「もし壊れていなければこうなっているハズだ」というレポートに仕上げ、本来の私が売り上げる予定の20万円の仕事として完結させたのです。

なぜそんな解決策が可能だった?

この解決方法は最初に激怒していた顧客担当者の計らいによるものでした。壊れたこと自体を必然の事象として受け入れてしまい、壊した人物や、どのように壊れているかについては何も問わないような仕事に軌道修正したのです。

装置が壊れてしまったらどうする?ということについては具体的な内容を決めていませんでした。そこに目をつけた顧客担当者は「実際の動作検証が困難な場合は想定できる仮想の結果をレポートにまとめる事」という要求に修正しました。

この要求事項によって、壊れていようが、壊れていまいが、動作できない場合は「予測のレポートでよい」ということにしてくれたのです。

この時、私は「会社員で良かった」と心底思い、胸をなでおろしました。また、多くの関係者に謝罪し、そして感謝しました。

失敗と損害と責任について

私は、今も同じ会社に務め続けていますが、良くも悪くも会社員です。会社というものの良いところも悪いところも理解して会社員を継続しています。つまり会社員だという自覚があります。

この大失敗以降、私は会社で「働いた労力の対価」として給料をもらっている。という考え方をしなくなりました。自分という存在は会社の一員であり、会社の一員として顧客との繋がりを深めていく、そんな働き方をするようになりました。

自分の会社が成長するように仕事に取り組み、「会社の成長の対価」として給料を貰っている。という考え方に変わっていったのです。そして今も会社を成長させるための人材として成長し続けています。

会社というものは業務で大失敗をした場合、失敗を犯した個人を責めて責任を取らせるようなことはしません。自分の会社で過去におきた失敗事例などを調べてみてください。未解決のままずっと何年も解決しない仕事など、逆に不可能に近いのではないでしょうか?

もし、あなたが何か失敗を犯した場合は誠実な態度で真摯に事実と向き合って下さい。嘘でごまかしたり逃げたりしない限り、会社として解決に向かう道へ歩んでいきます。

あなたの失敗について

私はこの時のやらかしてしまった失敗を社内の誰にも知られたくありませんでした。悔しいし恥ずかしいし情けないからです。

しかし、装置を壊してしまった話しは私と上司と上層部だけしか知りません。私が気にしているほど私の失敗エピソードは広まっていませんでした。

あなたも失敗をしている。

そして、あなたも失敗したことについて周囲の目が気になっているはずです。でも大丈夫。あなたが気にするほど、皆さんはあなたの失敗については気にしていません。

失敗というものは、どうやらそういうものらしいのです。

自分自身はとても落ち込んでしまい深刻に考えているのですが、周囲の人は何がおきているのかすら把握していないのです。だからあなたが何か失敗したとしても気が付いている人はいません。堂々としているべきです。

失敗したことがみんなに知れ渡り「周囲の人がみんなしてあなたの事を軽蔑視してくる」そんなことはまず発生しない。そう楽観的に考えればよいと思います。

もしも失敗した事が知れ渡ったとして、さらに「軽蔑視された」としても、楽観的に考えればよいです。今の私のように「あの時は大変だったよ…」と語ればいいだけですから。

失敗したときの気持ちは時間と共に変化していきます。失敗したばかりの今が一番ツライのです。

あなたの失敗も解決までには時間がかかる事もあるかもしれませんが、負けず、挫けず、頑張って下さい。必ず解決へ向かいます。



仕事で同じミスばかり、何回も注意されて自信喪失をしているあなた。
是非こちらの記事も参考にしてみてください。

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