在宅ワークができない会社から、在宅ワークが可能な会社へ転職したら、色々と見えてきた現実があります。
今回は在宅ワークについて私なりに考えたことを整理して記載しています。
在宅ワークについての考え方として参考になれば幸いです。
また、それぞれの環境で頑張っているビジネスパーソンの仕事術としてヒントになればと思っております。
是非最後まで読んでいただき、参考にしてみてください。
在宅ワークのできない会社
在宅ワークができない理由
私はかつて在宅ワークができない会社に勤めていました。
在宅ワークができない理由についてリストアップしてみました。
あなたの業務ではいかがでしょうか?
在宅ワークができない理由に該当しますか?
オフィスの実際の業務と感じた疑問
私はお客様対応や現場での対応など、在宅ワークができない理由に該当する様々な理由により、毎日オフィスに通勤していました。
私の業務は色々ありましたが多くの内容はメールでの連絡により、やりとりを行っていました。
お客様からの依頼、社内からの依頼、そのほとんどがメールで送られてきます。
上司からの連絡は口頭で直接指示を受けていました。
私はふと疑問に感じました。
在宅ワークができない理由を色々と説明されてきたが、実際にやろうと思えばいくらでもできるのではないか?と…。
在宅ワークのできない本当の理由
お客様のメールは自宅で確認すればできることですし、電話もスマートフォンで対応すれば場所はオフィスでなくてもよいのです。
じゃあ、なんで毎日オフィスに通わないといけないの?
なぜ私は在宅ワークができないの??
その答えは「在宅で働く環境が用意できていないため」だけなのです。
業務のメールや電話をするためですから、個人の所有物を使うワケにはいきません。
でも、会社で在宅ワーク用のPCやスマフォを用意してもらえる状況でもありません。
私は頑張って、在宅ワーク用という名目で会社のノートPCを用意しましたが、会社からは「セキュリティ対策が不十分なので、自宅で使用するときにはネットワーク接続禁止」という条件を出されてしまいました。
つまり、在宅ではメール連絡でのやりとりができないのです。
結局のところ、働く環境は会社側が積極的に協力してくれなければ用意することができないのです。
会社に行かなければメールが使えない=業務が遂行できない、だから会社に行っていたのです。
会社が「セキュリティ対策の取れたノートPC」を与えてくれれば、次の日からでも在宅ワークができるんですよー…。
在宅ワークがもたらすメリット
転職して在宅ワークが可能になった理由
転職したら入社したその日に、私用の「セキュリティ対策の取れたノートPC」と「セキュリティ対策の取れたスマフォ」を与えられました。
従業員全員に支給されるそうです。(退職時には返却するとのこと)
ノートPCとスマフォにはVPNのアプリや業務上必要なソフトなどがすでに入っていました。
自宅でもカフェでも、ネットワークのある所なら、どこでも好きな場所で仕事ができます。
在宅ワークが可能になった理由=会社が準備してくれただけです。
時間的メリット
在宅ワークが可能になると早くも実感するのが、時間的メリットです。
通勤に1時間、往復2時間かかっていたとします。
ちょっと計算してみましょう。
2時間 x 5日 x 4週間 = 40時間
1か月あたり、40時間は通勤している計算になりますね。
1日の労働時間が8時間とすると…。
8時間 x 5日 x 4週間 = 160時間
働いているトータル時間 VS 移動時間。
160時間 VS 40時間です。いかがでしょうか?
通勤って毎日のことなので「あたりまえ」化していますが、思っている以上に時間がかかっているんです。
在宅ワークが可能になると、この40時間はあなたのものになります。
会社に通勤しているハズだった1時間を使って、筋トレをしてもいいですし、1時間遅く起きてくるでもいいですし、とにかく自由に使えます。
仕事が終わったあとの1時間もあなたのものです。
買い物に出掛けてもいいですし、映画を観に行ってもいいですし、仕事終わりの1時間もあなたのものです。
感染などリスク回避
在宅ワークになる=通勤しなくてよい。ということですので、感染などのリスクを回避できます。
不特定多数の人達が行きかう駅のホームや電車、バスやエレベータなど、あらゆる場所での感染リスクが回避されます。
感染したくなければ人混みに近づかない
この考え方はリスクを回避するための基本的な考え方ですよね。
根本原因を直接的に回避できます。
例をいくつかあげるとすれば、
- 車で事故に遭わないためには、車に乗らない
- 太らないようにするためには、食べない
- 日焼けしたくなければ、外出しない
- 二日酔いになりたくなければ、お酒を飲まない
- お金を減らしたくなければ、買い物をしない
これらのように直接的に根本原因を回避できるワケですから、効果は抜群です。
感染したくなければ、在宅ワークをすればよいのです。
CO2削減など環境面のメリット
在宅ワークをするとこんな考えが浮かんできます。
「移動に費やす無駄なエネルギーを消費していないので省エネだよね!」という考え方です。
移動しなくて済むということは、公共の乗り物にも乗らず、エネルギーを消費していないことと同じことです。
乗客が1人減った程度では効果がわからないかもしれません。
しかし、通勤をしなくなった人間が何百万人、何千万人いるとしたら、どうでしょう?
乗り物に与えている荷重、人が操作したときの電力、それらがzeroで済むのです。
改札口でICカードをタッチすると「ピッ」と音がなり、通信が発生します。
この通信にかかっている電力が消費されなくて済むとしたら?
それも何百万人、何千万人ぶんのタッチが無くなるとしたら?
もの凄い省エネに繋がるんです。
あなたは、通勤に車を使用していますか?
もし通勤に車を使用している人が在宅ワークを始めたら、どうでしょう?
毎日往復何十キロもCO2を排出しながら走行していたのに、ゼロになるんです。
それも何百万人、何千万人ぶんのCO2が無くなるとしたら?
環境に対してももの凄い優しいですよね。
在宅ワーク、こんなはずじゃなかった…
部屋が暑いとか寒いとか
部屋が暑い!
室温を見ると30℃。そりゃ暑いワケです。
在宅ワークをして初めて気が付く、日中の部屋の温度。
会社に行っていると気が付かないのです、朝と夜しか自宅にいないので…。
自宅の日中の様子を把握していないんです。
オフィスに通っていると空調が整えられているので、温度に対する要求事項はそれほど高くはないでしょう。
むしろ私の会社の私のデスクは、エアコンの冷風が直接当たる場所だったので、夏になるとキンキンに冷やされちゃって上着を着ていたほどでした。
暖房についても同じことが言えると思います。
オフィスに到着すると上着をハンガーにかけてからデスクに座ります。
上着やコートを着ながら仕事をしている人なんていませんよね。
でも自宅だとそうはいきません。
暖房を入れなければ室温はいつまで経っても上がりません。
暖房が無ければ部屋で上着やコートを着ながら仕事をするかもしれませんね。
部屋が暑いとか寒いとか、自分であれこれ調整するのは意外と大変です。
今までは気にしていなかったのですが、オフィス側で自然に整えられていたんですねぇ~。
ずっと同じ部屋で過ごすってツライ
午前中、自分の部屋で仕事をしていた私は、ミーティングのためにWebミーティングを接続しました。
場所は同じく、自室のデスクです。
ミーティングが終わると私はトイレ休憩をしました。
キッチンへ行きコップ一杯の水を飲みました。
さ、続きの仕事をするか!と切り替えて、また自室へ。
午前中の仕事が終わり、お昼休憩になるとリビングで家族とランチを食べます。
食べ終わると食器をかたづけ、歯磨きをし、午後の業務のために自室へ戻ります。
午後は調べもの中心の作業です。
黙々と自分の部屋で作業をします。
夕方になり、そろそろ業務終了の時間。
グループの仲間とWebミーティングを接続し、定例の報告会を済ませます。
ふぅ、これで一日の業務終了、今日もお疲れさまでした~。
そして、ふと気が付いたことがあります!
今日、1回も靴履いてないんだけど…。
そうなんです、在宅ワークで仕事に夢中になっていると、1度も家から出ずにデスクにへばりついてしまいます。
気分転換のために数分間は外に出るなどして、適度な息抜きが必要です。
ずっと自宅の中だけで過ごしているということが、以外に辛かったりします。
ランニングコストという闇
在宅ワークにはランニングコストという見えない闇が存在します。
オフィスに通っているときにはなかなか気が付かないのですが、オフィスの電気・ガス・水道の料金は会社が支払っています。
しかし、在宅=自分の家の電気・ガス・水道の料金は自分が支払っていますよね。
オフィスで働かなくなると自宅で使用する電気・ガス・水道が多くなるのは当然です。
企業によっては「テレワーク手当」などを導入しているところもあれば、「在宅ワークしていても通勤手当を支払う企業」などもあります。
考え方はそれぞれの企業で異なると思いますので、ランニングコストの部分を見落とさないように注意しましょう。
ミーティングがない時のぼっち感
Webミーティングの休憩時間に雑談をしていると若い子からこんな不満が聞こえました。
私、今日ミーティングがあって本当に良かったです。人と話しをするのが久しぶりなんですよね。一人暮らしでずっと在宅ワークなので、誰とも会話してないんですよねー。多分会話するの今週初めてです。ずっと在宅って正直ツライです…。
在宅ワークでは「人物の姿を見て声をかける」というコミュニケーション行動が発生しなくなります。
そのため、Webミーティングや定例の報告会などがないと、直接会話をする機会がどんどん奪われてしまいます。
津本さんのように「ぼっち」になりかけていても、言い出せない人が多いのです。
みなさん忙しいんだろうな…。とか、何て声かけたらいいのかな?とか、会話したいです!とか言ったら変なヤツって思われちゃうかな?とか、色々考えちゃうんですよね。
私のように自宅に妻や息子、あるいは犬や猫もいて、一人ではない環境が近くにあると、それだけで人との接点は保たれます。
でも、津本さんのように就職のために引っ越してきて一人暮らしの人などは、そもそも身近に会話をする人がいません。
遠慮せずに「会話したいです!」って言って大丈夫ですよ。
意外と在宅ワークの人達はみんな繋がりを求めているので、積極的に発信していきましょう。
プライベートとの境界線
在宅ワークにはこれまでになかった疲れやストレスが発生します。
私が感じたのは業務とプライベートとの境界線が曖昧になるという危機感でした。
在宅ワークをしていると、オフィスに通っている時には不在だったハズのお父さんが家にいることになります。
「お父さんが家にいるって、日曜日かよ!?」と、家族が勘違いしてしまいそうです。
オフィスでは適当に食べていたランチですが、お父さんが家にいるとなれば、お父さんのランチのことを考えなければいけないのでしょうか?
そういう家族間でのルールをしっかりと話し合っておいたほうがよいのです。
お父さんのランチを必ず用意しなくてはならない…。それって凄い負荷ですよね。
家にいるときは可能な限り家事はこなそうと考えたとしても、できることにも限界があります。
どんどんプライベートとの境界線がぼやけてきます。
- 洗濯が終われば、洗濯を干すのを手伝ってくれるのか?
- 掃除機をかけ始めたら、掃除を手伝ってくれるのか?
- 食事のあとの食器は洗ってくれるのか?
- 在宅ワーク中に飲むお茶やコーヒーは誰が買うのか?
- 駅までの送り迎え程度の10分くらい、都合をつけてくれるのか?
- 子供の勉強や宿題をみてくれるのか?
家族からはこのような疑問が湧きあがってくると思います。
そうなると、誰もが「仕事と家庭を両立しよう」とか「オンオフを切り替えよう」とか、考えると思うのですが、それは危険な落とし穴です。
なぜなら、境界線を定義すること自体が仕事を増やすことに繋がるからです。
例えば、「送り迎えや洗濯干しはやる!それ以外はやらない!」と家族で決めたとします。
オフィスに通っていた時には考えなくてよかったはずの「送り迎え」と「洗濯干し」が、在宅では役割分担として考えなくてはならない、となるとお父さんにとってはストレスですよね。
ですので、「仕事と家庭の両立」や「オンオフの切り替え」は必ずしも必要なものではないのです。
私が実践していて一番ストレスが無い方法、考え方の基本はこうです。
- 洗濯ができるときは手伝う
- 掃除ができるときは手伝う
- 食器が洗えるときは洗う
- お茶やコーヒーは誰が買ってもいいし、なくてもいい
- 駅までの送り迎えは行けたら行く
- 10分くらいの用事なら聞けるときは聞く
- 子供の勉強や宿題は見れるときは見る
このようなスタンスになります。
「できる限り協力するけど、できない時もあるからねっ」というスタイル。
これは在宅ワークが忙しい時、負荷がかかっている時には、家事は手伝えないということ。
また、集中して作業したいときも家事は後回しにします。
境界線が明確でないからこそできる、可能な限り協力するという姿勢です。
在宅ワークがあたりまえの世の中
今後数年の間に在宅ワークの未来は大きく変わります。
なぜなら
在宅で作業をしても、ビジネスして成り立つ仕事があるから
です。
ちょっと考えてみて下さい。
ひと昔前、パソコンやインターネットやスマフォがない時代、昭和の時代に働いていた企業人のお父さん達は「在宅ワーク」ができましたか?
絶対できませんよね。どう足掻いたって仕事として成り立ちません。
しかし、令和の現代社会ではパソコンやインターネットやスマフォを使って、「在宅で作業をして仕事が成立」するのです。
ありとあらゆる企業が従業員全員に「パソコン、インターネット、スマフォ」を与え、
オフィスでも自宅でも自由に働いていいよ。あなたのやりたいように選んで成果を出してネ!
というスタイルに変わるのです。
- 必ずオフィスに来なさい!
- 指示があるまで、在宅ワークをしなさい!
そんな非生産的で効率的でない未来は到来しません。
各企業、必ず気が付き、そして実施するハズです。
色々な選択肢の中から一番効率的に利益を生み出す方法をっ!
逆に言うと効率的な利益追求を求めない企業は、いずれ倒産してしまいます。
つまりは、
オフィスでも自宅でも自由に働いていいよ。あなたのやりたいように選んで成果を出してネ!それが企業にとっても一番損失が少なく、かつ、利益もでますから。
って、ことです。
まとめ
在宅ワークができない会社から、在宅ワークが可能な会社へ転職したので、色々と気が付くことができました。
私が転職する前の企業にも在宅ワークのできる環境を整えて欲しいと感じました。
損失が少なく利益も出すスタイルに変わることで、将来的にも勝ち残って欲しいのです。
在宅ワークの環境は会社が整えてあげればいいんですっ!
まだの企業の方々、費用対効果どちらが有利か今後数十年先まで考慮して計算してみて下さい。(早めに環境を整えてしまったほうが絶対に利益でますよ)
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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