白獅子

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小説

夏の海風と記憶釣り(4:瑠璃の記憶)

暗い夏の海は、昼間の暑さが嘘のように涼しくて、海風が気持ちいい。海斗はいつもの釣り座に来ていた。海斗は決まって堤防の左先端の部分で釣りをする。堤防を端まで歩くのは意外と面倒だ。
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夏の海風と記憶釣り(3:父の釣竿)

海斗は父の顔を知らない。母が彼を身ごもってすぐ、父は海へ出たまま、帰らなかった。けれどこの街の海風には、いつも父の匂いが混じっている気がした。
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夏の海風と記憶釣り(2:航)

自宅前まで帰ってくると、隣に住んでいる一つ歳上の航の姿が見えた。「航くん、今帰り?」「おう、今日も大漁だ。疲れたよ」夕暮れの光が、航の腕の筋肉に反射した。
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夏の海風と記憶釣り(1:クラスメイト)

明日から夏休みが始まる。 休み前最後の登校なので、 学校に置いたままにしてある荷物を全部持ち帰るために、 海斗は登校した。
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輪廻を駆ける(7)

勝輝が悠真の家族について回っている間、ジーは鹿を見に来ていた。小鹿神社のすぐ近くに鹿のいる公園がある。ジーは入り口で買った鹿用のエサを持って可愛い鹿たちに近づいた。
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輪廻を駆ける(6)

勝輝の祖父の勝男の様子を病院へ見にきたのである。勝男は近頃ではほとんど眠っていることが多く、意識もほとんどない様子で勝彦が呼びかけてもあまり返事を返すことはなかった。
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輪廻を駆ける(5)

行き当たりばったりのバイク旅。ジーに誘われたは良いけど、自分の提案で海ホタルまできてしまった。次に行く場所を決めないまままたバイクで出発していた。
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輪廻を駆ける(4)

9:確信カミナリに打たれたように痺れた頭で事実を思い出した。勝輝はもう一度あたりを見渡して、この光景が自分のお通夜であると察すると同時に棺に入った自分の頬を引っ叩いたが目覚める様子はなかった。みんな一様に神妙な面持ちで目に涙を浮かべながら線...
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輪廻を駆ける(3)

朝一番でパーツショップへ行くと、勝輝のお目当てのブレーキパーツがあった。「勝輝くん、今朝届いたよ、君の部品」店員が真っ先に声をかけてくれた。
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輪廻を駆ける(2)

ショップに着くなりお目当てのブレーキ用のパーツが見たくてソワソワしたが、店員が見当たらない。いつもなら勝輝を見かけると必ず声をかけて「届いたら連絡するから毎日来なくても平気だよ」と笑って応えてくれる店員だ。
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